「土踏まずからの膝痛改善講座」
~靴・インソール炭酸を使ったアプローチ~
講師 流岳史先生 (流カイロプラクティック院)
■当院の特徴
当院は施術の補助ツールとして「炭酸ミスト」を使ったり、「オーダーメイドのインソール作製」を特徴とした「膝の痛み」に専門性を見出している治療院です。このような特色の中から皆さんに明日からでも使えるエッセンスをお伝え出来ればと思います。
■整体に興味を持ったきっかけ
私は学生時代に陸上競技400mハードルを専門でやっていました。たまたま強豪チームに所属していたのですが、地区予選で腰痛や肉離れを患い最後までついていくことができず、チームの裏方役に回ることになりました。そこでマッサージなどを覚えて整体の仕事に興味を持つようになりました。
■靴と運動との関係
今日のテーマの一つは「靴」ですが、興味をもったきっかけとして学生時代にこういうことがありました。
陸上選手はアップのときと本番で使うスパイクが違います。結構、靴を履き替えるのです。その時に面倒だからといって靴ひもを緩くしていると走りづらくなりますし、手間がかかっても結びなおした方が走りやすくなります。靴はきちんと履くことで靴の機能を運動能力に転化できるということを身をもって体験したのです。
この「靴」と「運動」との関係を、近年はさらに整体につなげるようにしており、それが今日お話する内容です。
■炭酸の効果に驚く
大分県の長湯温泉という炭酸濃度が日本一の温泉があります。その温泉へ行き、入浴前後にストレッチしたところ、柔軟性が大きく変わりとても驚きました。鎖骨まわりの大胸筋や小胸筋、鎖骨下筋、こういう場所はなかなかほぐれにくいところなのですが、それがお風呂に入っただけでやわらかくなってしまったんです。
この体験から「炭酸を施術に取り入れられないか」と考え、スーパーで買った炭酸水を霧吹きで吹きかけて施術してみたり、いろいろと試していました。
その後、ある美容業界の方から小顔エステで使っている炭酸ミスト機を紹介してもらう機会があり、当院でも使ってみることにしました。
■幸運な出会い
「靴はしっかり履いた方がからだの機能が向上する」ということが体験的にわかっていたのですが、開院当初はまだ患者さんに詳しい説明などができないでいました。
一般的に靴業界の方は、健康よりもおしゃれが優先になってしまう傾向があります。私は、からだを診ることが専門で、さらに靴やインソールにも強い先生を探していました。
するとラッキーなことに、自転車で10分位のところにある整骨院の先生がオーダーメイドのインソールを作っているという話を耳にし、その先生と私の間に入ってくださる方がいまして指導を受ける機会に恵まれました。
■膝の痛み専門院
2015年7月にはBi-opのオルソティックアドバイザーとフットマスター資格を取得しました。Bi-opというのはカナダの義肢装具メーカーです。
オルソティックは装具を使ってからだを調整するというような意味で、そのアドバイザーというのは、要するにBi-opの代理店資格ということです。当院で足の型などのデータを集め、それらをカナダのBi-opに送りオーダーメイドのインソールを作ってもらいます。
資格をとってからは、炭酸を使った施術とホームケア、それからオーダーメイド矯正インソールの製作を他の競合の治療院さんとの違いとして打ち出し、膝の痛み専門院として活動しています。
今日はインソールを使うと患者さんのからだがどのように変化するのかをお話したいと思います。また、インソールを使いこなすためには靴選びが大事なのですが、その靴の話もします。なかなか普段は聞けない内容だと思います。
■参加された皆様の感想
- 足の使い方、ニュートラルポジションについて深く学べました。これから患者さんにも伝えていこうと思います。
- 炭酸足湯などの実演がとてもよかったです。
- 膝痛に対して自分にたりない所が確認できました。
- 理解していたけど忘れていた事をいろいろ思い出せ、自身の患者さんたちへフィードバックできる内容で大変よいセミナーでした。
- 自分自身、膝、足底の痛みを持っていたので、今後学んだことを自分にも患者様にも活かしていこうと思います。ありがとうございました。
- 何気なくデザイン等で決めていた靴選びがすごく大事なことに気づかされました。ニュートラルポジションやアーチの重要性をあらためて知る機会となりとてもよい講義でした。ニュートラルポジションを考えた施術、炭酸水を明日からでも試したいと思いました。
- 足の治療に関して以前から興味がありました。インソールや炭酸を使用するのはおこなったことがなかったので大変勉強になりました。歩き方やバランスポジションの指導はすぐに治療に組み込んでいこうと思います。
- 初講義お疲れ様でした。施術法やアフターケアなど流先生の持っているツールをあますところなく、おしみなく出していてスゴイと思いました。私の気持ちを代弁していただいたような気がしてうれしかったです。
- 9月から患者さんを担当するようになったのですが、主訴が膝の患者さんの担当をまだやっていなかったのでかなり勉強になりました。また機会がありましたらよろしくお願いいたします。
- 今日はありがとうございました。熱い思いが伝わってくるようなよいお話でした。自分自身足が歪んでいるのでバランスを意識しなおします。
「当院の特徴」 「この業界に入るきっかけ」 「靴・炭酸に興味を持ったきっかけ」 「炭酸泉に入って驚いたこと」 「インソールとの出会い」
「足にできるタコやマメ、その評価と指導」 靴と足は面で接するのがの理想。足にタコやマメができるのは、靴と足が面ではなく点で接している証拠。靴が合っていない、靴ひもが緩い、歩き方に癖があるなどの原因が考えられる。
「靴のヒモの縛り方」 ヒモを結び直すとどう変わるのか。またお客様にの大切さをどう伝えるか。当院ではわかりやすく例え話を使っている。
「正しい靴の選び方」 間違った靴選びが足を捻って使う原因となり、膝の痛みを引き起こしていることがある。いくらよい施術をしても正しい靴を選んでいないと根本的な痛みの解決には至らないことがある。
「インソールで重要視しているのはアーチサポート」アーチサポートが土踏まずのアーチが支えることで歪みを防ぐ。
「当院で市販品を扱っていない理由」
「オーダーメイド矯正インソールの作り方」
「からだの状態でアーチの形も変わることを体感」
「Bi-opのオーダーメイドインソールの特徴」
「足の解剖学」 「土踏まずの崩れが全身の歪みに伝わるメカニズム」 「正しい靴(革靴・スニーカーとヒール)の選び方・履き方」 「炭酸の効果解説」 「距骨下関節の評価と主訴部位の関連付け」 「バランスポイントを使った立ち方・歩き方とその指導法」 「炭酸を使った施術デモ」 「炭酸足浴の作り方」
「評価・施術のポイント」 足首の内・外反や重心の動揺をみる。バランスポイントとは? 歩行の観察のポイント。
「脚をまっすぐ使えなくなっている原因を探る」 「足首のニュートラルポジションとふくらはぎの関係」 「実技 足底押圧」「正しい歩き方の準備運動②」