講師の大内先生へのインタビュー②/7月16日開催「ほんの少しの刺激を与えるだけの多次元操体法 Ⅱ」

■やさしく触れる


――操法は体だけでなく心にもアプローチしている?
大内)
「からだとこころ」とよくいわれるように両者は別々のものではありません。ご来院される皆様は、はじめは体のどこかに不調和をかかえて来院されますが、私はからだの症状だけでなく「こころ」にもアプローチしています。

――具体的には?
大内)
「やさしく触れる」ことです。そうすることで、言葉には出さなくても「こころ」の領域に「大丈夫ですよ」と語りかけることが出来ると思うのです。無意識下でからださんに「やさしく丁寧に扱われている」との安心感を感じていただけます。多次元操体法を開発された上川名先生は、これを「細胞が安心する触れ方」と仰います。
「体の全身あちこちに痛みが飛ぶ」という慢性的に体の調子が悪かった女性クライアント様が当院にいらっしゃいました。現在は調子が良くなってメンテナンスで通院されているのですが、その方はそのからだの状態を、当初、放置していたわけではないんです。何件もの整体、整骨院に通われ、その後、当院に来られたのですが「やさしく触れてもらって体が安心している」と言われました。

――「やさしく触れる」のは操法に限らないのですね。
大内)検査の時点でもそうです。体に触れるときは常に「やさしく触れる」ということを心掛けています。

■「いまここ」を味わう!


――プライベートを含め、何かホットな話題がありましたらお聞かせ下さい。
大内)
昨年、一昨年と2回、多次元操体法を共に学ぶ仲間と富士山に登っています。言いだしっぺは私なのですが、多次元合宿というのがありまして、その合宿の宴会で隣に座っていた先生に何気なく「今年は富士山に登りたいんだけど」と話したところいっきに話が決まってしまいました。
1回目は富士の頂上に立つのが目的で、2回目は御来光を拝むのが目的でした。登るのははっきり言って「つらい」の一言です。でも、頂上に立ったときの達成感や御来光を拝んだときの感動は非日常を味わうとともに何とも言えない瞬間でした。今年もその瞬間、瞬間、「いまここ」を味わうために登ってきます!

――情景が浮かんできますね! 7月16日のセミナーを楽しみにしております。本日はご対応ありがとうございました。

講師の大内先生へのインタビュー①/7月16日開催「ほんの少しの刺激を与えるだけの多次元操体法 Ⅱ」

■セミナーの見所


――昨年に引き続き2回目のセミナーとなりますが、今年の見所を教えてください。
大内)
今回は副題として「たわめとつり合い」を上げさせていただきました。当日はワークも交えてこの「たわめとつり合い」をお伝えします。この感覚がつかめるようになると操法はバッチリ決まってきます。

――操法は絶妙な力加減が難しいと感じていました。
大内)
練習が必要ですが、この感覚を感じられるようになってから私は操法の精度が上がってきました。操体法の操法すべてに必要不可欠な感覚です。多次元操体法は技だけではありません。前回もお伝えしましたが、技の奥に隠された「触れ方や寄り添う」ことの大切さももう一度お伝えさせていただきます。

――オフレコの手技もあるそうですね。
大内)クライアントさんの首の痛みへの対応は結構むずかしくありませんか?「首に触れずに劇的に首の痛みを改善していく」という手技を当日はシェアさせていただきます。

■痛み・ズレ・歪みに対する考え方


――大内先生が「多次元操体法を学んでよかった」と実感する時はどんな時ですか?
大内)
痛みに対する考え方です。痛みは悪ではなく、何かを伝えたり、気づきを与えるため体にとって必要だから出ているものと考えます。自分の「からだとこころ」に向き合うための大切なメッセージとして捉えるのです。

――ズレや歪みに対する見方もそうでしたね。
大内
からだが少しでも楽になるよう出ていると考えます。歪むことにより体を守っているとも言えるのです。

――歪みから体が望んでいることを読み取る?
大内)体がそうすることで「何かメリットがあるのではないか」と考えます。

――参考になる症例がありましたらお聞かせください。
大内)指は動かせるのですが、「腕から先が動かせない、力が入らない」というクライアント様が来院されました。姿勢は肩を脱臼された方がとる姿勢とほぼ同じです。しかし、お話を聞く限り、また検査をしても肩は脱臼していません。にも関わらず、自動運動でまったく腕が挙がらないのです。

――腕が挙がらないとなると、カイロプラクティックでは棘上筋や三角筋の検査をしたり、頸椎を触診して異常がないか確認すると思います。原因がわからなければ、医療機関の受診をお勧めすることも考えます。どのような対応を?
大内)昨年のセミナーでデモとして披露させていただいた「歪みのある方向に、より歪ませる」という操法をやりました。「膝倒し三軸」といいます。回旋、側屈、屈曲、または背屈をその方の歪みに合わせるものです。

――あくまでも楽な方向に動かすのですね。
大内)はい。快感覚の方へ動かすのですが、これは「体はそちらに行きたがっているのだから、行かせてあげればいい」という考えだからです。この一手のみでクライアント様の腕は動かせるようになりました。当時のカルテを見返すと「耳まであと10度」と記入されていました。

――不思議です。より歪ませるようにして腕が動くようになるとは。「体はよくなるように出来ている」という橋本敬三先生(操体法の創始者)の言葉を思い出します。

埼玉県川越市に「大蔵カイロプラクティック川越伊勢原整体院」開院!

大川学院の実技インストラクター、および直営院スタッフとして活躍された苅田大蔵先生が、2018年2月24日、地元、埼玉県川越市に「大蔵(おおくら)カイロプラクティック川越伊勢原整体院」をオープンしました!

たくさんの開院祝いのお花と苅田先生
大川学院での講義風景。主に2年生の実技を担当。

大蔵カイロプラクティック川越伊勢原整体院」は「自分の身体は自分で良くしていく」という意識を患者さんに持っていただき、つらい症状の改善はもちろんのこと、その後もよい状態を維持していくことを目指しているそうです。ご来院者様のお話を伺いながら、個別に対策を立てて一緒にプランを進めてもらえるとのこと。

大川学院の講師経験ほか、複数の直営院勤務で培った本格的施術が特徴です!

いつも勉強熱心な苅田大蔵先生。川越にお住いの方に自信をもってお勧めできる整体院です!

大蔵カイロプラクティック川越伊勢原整体院
埼玉県川越市伊勢原町2丁目4番5号
TEL 049-277-5192 (※予約優先制)
JR川越線的場駅から約1.0㎞(徒歩約15分)、東武東上線霞ヶ関駅から約1.8㎞、東武東上線鶴ヶ島駅から約2.8㎞(バス約10分)

茨城県守谷市に「守谷整体院」開院!

大川カイロプラクティックグループの直営院で活躍された岩崎周平先生が、2018年2月3日、地元である茨城県守谷市に「守谷整体院」をオープンしました!

守谷整体院」は、つくばエクスプレス守谷駅東口から徒歩1分。黄色い看板「しちりん」さんが入っているビルの4階。日差しが差し込む広い院内は、心からリフレッシュできる空間です。

守谷駅東口から徒歩1分の好立地!
たくさんの開院祝いのお花と岩﨑先生

ご来院者様のからだの痛みなどの悩みを、都内の直営院勤務で培った経験と確かな技術で根本改善へと導きます。岩崎周平先生は「ランニングアドバイザー」「スキーインストラクター」の資格も持っておられますので、運動全般の質問もOK。院内のバランスボールやストレッチポールを使ったトレーニングの指導をされることもあるそうです。

スキーはプロ級の腕前! ウィンタースポーツは特に詳しい。
効かせるトリガーポイントセラピー他、直営院で多くのご来院者様を担当し習得した確かな技術が特徴です。

岩崎周平先生の爽やかな笑顔・対応も魅力!「守谷整体院」は守谷市にお住いの方に自信をもってお勧めできる整体院です!

守谷整体院
茨城県守谷市中央2丁目16-17-4F wellナカヤマ
TEL 0297-21-7248 (※予約優先制)
つくばエクスプレス守谷駅東口より徒歩1分。黄色い看板の「しちりん」さんが入っているビルの4階です。

「チャリティーゴルフ大会」に「ワンコイン整体」を出店!

2018年3月12日(月)、神奈川県中郡大磯町のレイクウッドゴルフクラブにて「ポリオ撲滅チャリティーゴルフ大会」が開催されました。同大会に日本ストレスケア協会「ワンコイン整体」のブースを出店。大川グループ直営院からも6名のスタッフが参加し、計9名で多くのプレイヤーの皆様の体をケアさせていただきました。
このイベントの詳細を協会会長の中島順司さん(大川学院卒業生)にお伺いしました。その模様をお届けします。

日本ストレスケア協会から3名、大川グループ直営院から6名が参加して出店した「ワンコイン整体」。多くのプレイヤーの皆さんにご利用いただき大盛況!

――今日は最高のゴルフ日和ですが、どのような大会が開催されていたのですか?
中島)「平塚湘南ロータリークラブ」という団体が主催する「ポリオ撲滅チャリティーゴルフ大会」です。285名もの方が参加されていまして今日のゴルフ場は貸し切りでした。

―― 一大イベントですね! 準備も大変だったのでは?
中島)計画を立てて前日までにそれぞれ役割分担をしていましたから、それほど手間もなく準備できました。

――大会に参加されている方は、皆さんリラックスし、楽しそうにされている方ばかり。このよい雰囲気はゴルフという競技の特徴でしょうか? 
中島)ゴルフの魅力としてそれはあるかもしれませんね。

――施術もやりやすかったのでは?
中島)はい。雰囲気はお互いの気持ちが自然と作り上げていくものと思っています。私たちも一緒に楽しんで施術していました。

――スタッフさんのユニフォームがゴルフ場の雰囲気にピッタリだなと思いました。お医者さんのような白衣ではなく、スポーティーなポロシャツだったところです。
中島)いかにも「スポーツ整体」という感じで良かったと思います。

協会会長の中島順司さん。1階の整体ブース前の様子。

――整体の内容も拝見しましたが、臨機応変に手技を組み立てているように見えました。レベルが高いなと。
中島)10分という短く限られた時間の中で、初めてお会いするお客様にどれだけの満足感を与えることができるか? 個々が持っている引き出しを全て使ったのだと思います。普段とは違う環境で行う施術でしたので、新鮮かつ刺激的でもあり、自然と高いレベルになったのだと思います。

――個々の力量はもちろんですが、それ以上に、チームとしてまとまった時の「力」というものを感じました。
中島)まさに同感です。一つの目標に向かってチームとしてベクトルを合わせることで、想像以上のパワーを発揮するのだと私もあらためて思いました。

――今回施術を担当されたスタッフさんは、皆、現場経験が豊富な方ばかり。ということは、反面、経験が浅い施術者には難しいのかなとも感じたのですが、いかがですか?
中島)「10分で結果を出す!」という事に関しては確かにそうかもしれません。ただ、その分、上昇志向の強い施術家さんにはかなりやりがいのある勉強の場になると思います。

――今日、特に印象に残ったことは?
中島)残り一時間くらいでしょうか。大変混み合いましたので、状況判断から2階のベッド(施術台)を全て1階に降ろし、1フロアで計7台のベッドを使い施術しました。その光景は圧巻でしたね。

2階の整体ブースの様子。日本ストレスケア協会副会長の岡本健太郎さん。お客様の誘導、対応を的確に迅速におこなっておられました。

――受付での誘導、ベッドメイキングなど、施術以外にスムーズな運営も大したものだと思いました。
中島)今回は今まで経験したことのないくらいの大人数のお客様が来られました。初めての試みも多かったのですが、スタッフ全員が臨機応変に動いてくださったんです。今後に繋がるアイデアを出し合ったりもしましたので、大変収穫が多いイベントとなりました。

――今後の活動についてもお聞かせください。
中島)これからも「絆」と「縁」を大切にして「三方笑顔」の活動をしていきたいと思っています。今回、大川グループ直営院の各院長・スタッフの皆さんが、通常業務でお忙しい中、快くイベントに協力してくださいました。心から感謝いたします。ありがとうございました。

横浜市のイベントに「トリガーポイント整体」を出店!

2018年2月24日(土)、中島順司さん(大川学院卒業生)が会長を務める日本ストレスケア協会が、神奈川労働プラザでおこなわれた横浜市のイベント「プラザフェスタ」で、「トリガーポイント整体」を出店されました。
大川カイロプラクティックセンターいけがみ整体院星野芳輝さんも参加。マッサージテーブル2台を設置し、10分500円で整体を提供されていました。
開始と共に次から次へと予約が埋まっていきます。ラストまでフル回転だったお2人。終了後、会長の中島さんに今日の感想をお聞きしました。

会場の神奈川労働プラザ。横浜市は毎年恒例のイベント「プラザフェスタ」を開催。当日は様々な講座や物産店が出店され多くの来場者で賑わう。今回、日本ストレスケア協会は「トリガーポイント整体」を出店。

――お疲れ様でした。朝から連続での施術、お二人とも忙しそうでしたね。
中島)はい。10時から16時までのイベントでしたが、ほぼ途切れる事無く施術しておりました。それでも、途中ウェィティングがかかり、何人かお断りを出してしまったのが今後の課題です。

――入り口でチラシを配ったり呼び込みをされていたわけでもないのに、どうしてこんなにも予約が次々と埋まっていったのですか?
中島)実はこのイベントは2回目の参加なんです。1回目の昨年にご利用され、今年も受けにいらっしゃったというケースが多かったのですが、そのような皆さんの口コミのお陰もあったと思います。

――2回目の出店だったのですね。ところで「プラザフェスタ」へはどのような経緯で出店しようと思われたのですか?
中島)元々こちらの施設は、普段自分がおこなっている「リンパケア」のセミナー会場として使わせていただいていました。一昨年に当協会を立ち上げた際、こちらの館長様とお話をする機会があり、「今度こちらでイベントがありますので出てみませんか?」とお誘いを受けたのがきっかけです。館長様にはとても感謝しております。

――10分という設定ですが、なかなか本格的な施術だなぁと体験して感心しました。「短時間である程度の満足を」という状況には慣れていらっしゃるのですか?
中島)はい。当協会の大きな柱として「企業訪問型 職場整体リラクゼーション」があります。こちらは、企業で働かれている従業員様の貴重なお時間をいただいて施術をおこないます。ですので、「短時間で最大の効果を!」ということは常に普段から意識しておこなっております。

日本ストレスケア協会会長の中島順司さん。中島さんは神奈川県平塚市のグリーンパールゴルフ練習場で「ゴルフボディケア整体」も開催。ゴルファーの皆さんの健康もサポートしている。
中島さんと共にイベントに参加された星野さん(いけがみ整体院)。確かな技術と穏やかな笑顔で大活躍!

――皆さんが整体を受け終わると、とてもよい笑顔でお礼を述べ、帰っていかれる姿が印象的でした。
中島)今回に限らないのですが、整体の仕事をしていて一番大切にしているのが「三方笑顔」なんです。私たちの「笑顔」の施術を通してご利用者様を「笑顔」にし、このイベントを主催したスタッフの方々にも「笑顔」になっていただく。それを見て、また私たちも更に笑顔になる。この「三方笑顔」のサイクルを今後もどんどん様々な分野に広げていきたいと考えているんです。

――「三方笑顔」、素敵な言葉ですね。
中島)これは当協会の理念でもあります。今後もいろんな活動を通じて「笑顔溢れるストレスゼロ社会」を目指していきたいと思っております。

――今日はお忙しい中、ご対応いただきありがとうございました。皆様の今後の益々のご発展をお祈りいたします。

講師の金近先生へのインタビュー④/3月21日開催「コアトレによる姿勢改善セミナー」

■自分に適したものを身につける


――短距離の記録が伸びているというのは、使う道具類もよくなっているということもありますか?
金近)あります。シューズもウエアもそうだしグランドもよくなっています。

――フォームについてですが、人類史上最速のウサインボルト選手は結構、体が揺れる、特徴的な走り方をされます。
金近)テレビの特集で彼は側弯があると言っていました。それを前提にするとあの動きが正しいということですよね。従来の基本の型に押し込めるのではなく、側弯がある分、それに対応した形であのような走りをされているわけです。

――持って生まれた体の機能も違う?
金近)それもあるでしょうけど、ただジュニアの頃の記録でいうとサニブラウン・アブデル・ハキーム選手の方が上なんですよ。素質だけでというよりは、それ以上に本当に自分に適したトレーニングを最高にやり、自分にあったパフォーマンスを最大限発揮できるフォームを身につけられたから、あのように凄い人になったんだろうと思いますね。漠然とですが。

――陸上をやっている選手にアドバイスすることもあるんですか?
金近)それはないです。選手としては現役から退いてだいぶ経ちますので技術的にはついていけないと思います。ただ、骨盤の位置など体幹の部分で「ここは気を使った方がいい」などのアドバイスはできるんだろうなとは思います。

■生活に根差したものを変えるお手伝いをしていきたい


――あらためて体幹が安定しなくなるとどんな不都合があるか教えて下さい。
金近)まず一つは姿勢が悪くなりやすい。そのことで腰痛や肩こり、膝の痛みなども出やすくなります。姿勢が歪むと内臓も圧迫されるので、内臓的な問題に発展することもあるでしょう。血液やリンパの流れも滞りやすくなりますから、冷えやむくみにも繋がってきます。あらゆる不定愁訴が姿勢に繋がってくる可能性があるのではないでしょうか。

――それで姿勢を直すために「コアトレ」を使うのですね。
金近)初診時に記入してもらっている用紙(カルテ)に「カイロプラクティックで他に改善したいことはありませんか?」という記入欄があります。そこには「姿勢」と書く方がとても多いです。姿勢は見た目でわかりやすいものですし、皆さん、想像以上に興味、関心が高い。でも「直したいけど自分ではどうしたらよいかわからない」という方が大半なんです。

――私たちの仕事は姿勢という面では特にお役に立てますね。最後に金近先生がいつも心掛けていることをお聞かせください。
金近)その方の生活に根差したものを変えるお手伝いが出来ればと思っています。結局治すのはご自身なんですよね。生活の中から積み重なってきて、それが姿勢の歪みや不調に繋がってくる。だからご自身で治せる力を身につけていただきたいなと。

――院に来て頂く方もそういう方に来ていただきたい?
金近)そうですね。ただお客様は症状があってこちらに「なんとかして欲しい」と言ってこられる方が大半。そのニーズにお応えするということも、もちろん大切にしています。

――今日は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。3月のセミナーを楽しみにしております。

講師の金近先生へのインタビュー③/3月21日開催「コアトレによる姿勢改善セミナー」

■陸上競技から考える筋肉の質の違い


――金近先生はプライベートでは陸上競技の大会の審判もされているとのこと。
金近)はい。学生時代、短距離走(100m、200 m)をやっていた経験もあり、審判として参加することがあります。

――100m走といいますと、昨年は桐生祥秀選手が日本人史上初の9秒台を出しました。昔は「日本人には10秒の壁は越せない」と言われていたと記憶しているんですが、それが年々記録が更新され、ついにはメダルも不可能ではなくなった。どのような感じで見ておられますか?
金近)日本人に合った走り方が確立されてきたのでは、と思って見ています。日本人は欧米の選手とは筋肉の使い方といいますか、筋肉の質が違うと思うんです。例えば欧米の人は伸筋の方が強く、日本人は屈筋の方が強くなる傾向があるなど。

――西洋では狩猟で槍を使ったり、代々「押す」力を利用してきた。日本人は農耕民族なので身をかがめて作業することが多く、鍬などの道具で「引く」力を利用してきた。たから、例えば日本のノコギリは「引く」ときに切れるように作ってある。そんな説明を聞いたことがあります。
金近)そのような話があるように、そもそも筋肉の質が違うから、欧米人の走り方を参考にしてもなかなか日本人には合っていなかったのだと思うんです。そして日本人の体にあった走り方の研究が進んできた。桐生選手の前に日本記録をもっていた伊東浩司選手がその研究をされた走りではないかと思います。男子400mの日本記録保持者、高野進選手もそうですね。

■日本人に合うようにアレンジを


――日本人に合うかどうかが大切なんですね。
金近)運動指導のことで言えば、有吉先生も実は同じことを言っています。日本人に合ったやり方、形が必要なんだと。いろんな方法をくみ上げていって、昔は運動指導の世界でも割と欧米から入ってきたものをそのまま取り入れるという形だったそうです。しかしそれだと日本人には合わない。短期集中型エクササイズのビリーズブートキャンプもそうでしたね。「やはり日本人にあった形に仕上げていかないとダメだね」と仰っていました。

■一つ一つの動きをより正しくやる


――研究が進んで選手の走り方も変わってきたんでしょうね。
金近)理論自体だいぶ違うようです。昔は後ろに蹴るようにと言われていたのが、今は捕まえにいくなど。
審判として大きな大会からローカルな大会までいろいろ担当するんですが、例えば中学生の大会などを見ていると、昔からある練習をそのまま模倣している子が多いなと感じます。とくに考えずにやっているなと。効率よくという意味で「ここは変えた方が・・・」と内心思うこともあるんです。
動きというのは、これは「コアトレ」にも通じるんですが、ただ形をやればいいのではないんです。「一つ一つの動きをより正しくやる」。これを自分で考え身に着けていった子はすごく強くなるんじゃないかなと思いますね。

――走ることに理論も必要と。
金近)そうですね。学年ごとで理論の捉え方というのは違ってくるんでしょうけどね。自分が出来ていたかどうかは別にしてですが(笑)。

(次回のインタビュー④では、コアトレをおこなうメリット、整体と組み合わせて出来ることなどのお話をお届けします。)

講師の金近先生へのインタビュー②/3月21日開催「コアトレによる姿勢改善セミナー」

■「コアトレ」を試してみて


――体幹の強化というとピラティスが有名ですが、ピラティスとは違うんですか?
金近)違います。「コアトレ」はリセットという考え方が特徴的です。筋肉の「使い過ぎ」と「使わなさ過ぎ」を分けてアプローチをするところですね。

――筋のリセットはせずに再教育だけやるところは多い?
金近)ピラティスやスポーツジムで開催している体幹強化のクラスなどは基本的にはそういうところが多いと思います。

――金近先生自身も「コアトレ」をやってその効果を実感したとお聞きしました。
金近)有吉先生のところで学んで毎日の生活の中に取り入れました。腰痛はなくなりましたね。肩こりも気にならないです。体調の変化を感じています。

■整体に「コアトレ」を取り入れる


――筋の再教育というのは患者さんに運動指導をしていく形になるのだと思いますが、実際の施術の中で時間配分はどのようにされていますか?
金近)当院には主に「コアトレ」と「リセット」というコースがあります。トリガーポイントセラピー(TPT)を組み合わせるのが「リセット」コースで、こちらは60分の内、「TPT」「コアトレ」それぞれを30分でおこないます。何回かリピートしていただいて家でも「コアトレ」が出来るようになっていただくんです。やっている内にだんだん自己流になっていくことがありますから、その修正も入れたりしながら進めています。

――「コアトレ」の指導というのは皆同じベーシックなものをやるんですか? それとも個々違うもの?
金近)基本的には個々違うのですが、共通しているものもあります。例えば「正しい呼吸」。これは皆さんに指導し家でやってもらっています。

――胸式呼吸や腹式呼吸などのこと?
金近)きちんと筋肉の使い方を意識した呼吸という意味です。腹部には前に腹直筋、横に腹横筋がありますが、腹式呼吸というと腹直筋を使ってお腹をペコペコと動かす呼吸をやる方が多いんです。姿勢の安定のために必要なのは腹横筋の活性化。よって「お腹の横を意識した呼吸をしてください」などと指導します。

――難しそうですね。
金近)促通といいますけども、そこに手を添えて少し突ついてみたり、刺激を与えて活性化をはかりながら練習します。ご自宅でやってもらっているうちに「私ね、そこ動いたのよ!」という感想を下さる方も。繰り返していれば感覚はつかめるようになってくるんです。

――からだを変えていくのに呼吸は欠かせない?
金近)必須です。当院では、たいていどのコースでも呼吸についてアドバイスします。

――整体院で「コアトレ」を取り入れているところは珍しいのですか?
金近)そう思います。協会に学びに来ている方は運動指導のインストラクターの方が多く、他は医療関係では理学療法士の方です。整体で「コアトレ」を学んだのは協会側からいうと私がはじめてのようです。

(次回のインタビュー③では、陸上競技を例に、日本人の筋肉の質についてお話されている内容をお届けします。)

講師の金近先生へのインタビュー①/3月21日開催「コアトレによる姿勢改善セミナー」

■鍛えるのではなく「整える」


――今回のセミナーのテーマ「コアトレ」についてお聞かせください。
金近)「コアトレ」というのは、簡単に言いますと「からだのバランスを整える」トレーニングです。一般的な傾向として筋肉は「鍛える」ものと考える方が多いと思いますが、「鍛える」だけではどうしても機能が回復しきれない場合があります。「コアトレ」は「整える」という考え方でおこなうトレーニングで、結果、姿勢がよくなったり体調が回復します。

――どのように「整える」のですか?
金近)当院では姿勢の歪みを前面に打ち出していますので、姿勢で説明します。姿勢の歪みは「使いすぎ」ている筋肉と「使っていない」筋肉によるアンバランスで生じます。前者はオーバーユースで縮んで硬くなります。後者は逆にうまく動かないために伸びっぱなしで硬くなります。いずれも日常生活の中に原因がありそれが積み重なって出来たものです。
「使いすぎ」ている筋肉は、疲れを抜いて本来あるべきやわらかい状態に回復させる必要があります。「使っていない」筋肉は、使い方を再教育し、筋肉の質を高めて状態をよくします。

講師を担当する金近道純(かねちかみちよし)先生。金近先生の施術は「はちおうじみずき通り整体院」で受けられます。

■「コンディショニング」とは


――「コアトレ」を開発された方がおられるのですね。
金近)はい。コンディショニングトレーナーの有吉与志恵先生です。普及を推進している一般社団法人日本コンディショニング協会という組織もあります。
実は「コンディショニング」というのが元々のメソッドの名前なんです。疲れを取り除いていくのを「リセットコンディショニング(Reset Conditioning)」、再教育するのを「アクティブコンディショニング(Active Conditioning)」と言います。ただ、「コンディショニング」という言葉が一般的にはあまり馴染みがないと思い、当院では「コアトレ」という言葉を使っています。有吉先生も「コンディショニング」について語った本を出版する時、当時はまだその名称が一般的ではないとのことで、代わりに「コアトレ」という名前で本を世に出していったという経緯もあります。

――「コアトレ」と「コンディショニング」は同じ意味ということですか?
金近)そういう使い方を私はしています。「コアトレ」のコアというのは、いわゆる体の軸となる部分。体幹を安定させるためのトレーニングということです。その目的に向けて筋肉のリセットや再教育をおこなう。全部ひっくるめたものが「コアトレ」で、つまり「コンディショニング」と同じと考えています。協会では厳密には違うと説明されますけどもね。

(次回のインタビュー②では、実際に「コアトレ」を試してどのような体の変化が感じられたか、どのような形で整体に「コアトレ」を取り入れておられるのか等の内容をお届けします。)