2023年10月09日セミナー開催報告

症状専門 特別講座 第2弾!
厄介な症状対応で”実践力”を身につける!
前回(3/21)の復習 プラス
新・股関節、膝痛、下肢のむくみの対応

講師 三浦良泰先生(街のカイロプラクティックグループ代表)

■内容


◎  厄介な症状である四十・五十肩の手技をする前に絶対に伝えておかなければいけない3つの項目と手技の定着
◎  ヘルニアの発生機序と対応確認。バックストレッチの復習。

◎  ストレートネックのポンピング療法の練習
◎  猫背矯正”拮抗筋”のトリガーポイントを使ったモビライゼーション療法
◎  新・下半身手技「股関節痛・膝痛」の実践手技

「病院で四十肩と診断され痛み止めの薬と塗りシップをしています。寝ている時かなり辛いです。ここでみてもらえますか?」 「過去にヘルニアと診断されました。腰がまた痛くなってきましたがどうしたらいいですか?」 「首が痛くてレントゲンを撮ったらストレートネックと言われました。腕まで痛みやシビレが広がってきました。ここで施術してもらえば楽になりますか?」 整体院には様々な症状のクライアントさんが来られますが、このように質問されたら、皆さんはどう答え、対応しますか? 前回3月に学んだ内容を、一つ一つ、再度確認していきました。
肩の関節面はとても浅く、他の関節に比べ大きな可動域を持ちます。反面、不安定で、脱臼などのトラブルをおこしやすくなります。この弱点を補うのが、肩の周りを取り囲む棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋、いわゆるローテーターカフ(回旋筋腱板)と、上腕二頭筋長頭腱です。肩に強度を与えます。それでも、肩がよく良く動く分、ローテーターカフ(回旋筋腱板)や上腕二頭筋長頭腱も傷つきやすくなります。また、白い組織である腱は血液が通っていないため、年齢と共に強度が低下し、様々な肩のトラブル発生のきっかけともなります。画像は上腕二頭筋長頭腱の触診練習をしているところです。
浅い関節窩を補うローテーターカフ(回旋筋腱板)や上腕二頭筋長頭腱に慢性的な顕微損傷(肉眼ではわからない位の小さな怪我)が繰り返し起きていると「四十・五十肩」を発症しやすくなります。「四十・五十肩」は肩の痛みと関節拘縮が特徴で、その年齢に好発するため通称としてそう呼ばれています。「四十・五十肩」の手技をする前にクライアントさんに絶対に伝えておかなければいけない3つの項目を復習した後、可動域を回復する手技を練習しました。
「肩が痛くて仰向けになれない」というクライアントさんも中にはおられます。どんな体勢でも手技ができること、対応できることは武器になります。画像は棘上筋を狙った手技を練習しているところ。
肩の後面にある棘下筋、小円筋もトリガーポイントが発生しやすく、それが肩の痛みの原因となっていることがあります。肩を動かしながら母指でトリガーポイントをリリース(解除)しているところ。
腰が痛い場合、特にそれが急性の時は「筋肉のほぐし」はあまりしない方がよいです。筋肉は腰を動かさないよう守るためにわざと硬く緊張しています。これを凝っていると勘違いしてほぐしてしまうと逆に動けなくなります。ではどうするか! 三浦先生が院でおこなっている、沢山の成果をあげてきた方法を解説。
メモを取りながら集中して講義を受講する皆さん
ローリングバックストレッチ(RBS)を練習。一人一人見回る三浦先生。
「三浦式 キャット体操」「オットセイ体操」も練習。いずれも椎間板内の髄核の動きを考えたアプローチです。
現代はPCが普及、デスクワークの増加により、頭が前に出て、背中、腰が丸まる「スラウチ姿勢」をとる時間が長くなっています。この姿勢が続くと、頸椎のS字カーブは減少。さらに下を向く作業が増えるとストレートネックになっていきます。画像は頚椎の椎間板の状態(髄核の後方移動の有無)を確認しているところ。
セミナーの後半は「股関節と膝関節のトラブル」について解説。手技は滑液の産生を促進すると同時に軟部組織の柔軟性を維持するためにおこなう。
腸骨筋をターゲットに背臥位で施術。 腸骨筋の付着部であるAIISの内側に母指コンタクト。下肢を他動的に動かしながら緩めていく。
押圧部位は正確に捉えることが重要。クライアントさんの下肢が重く感じる場合は、術者の大腿を台として上手く使い、楽に手技をおこなう。

■参加された皆様の感想


・本日はありがとうございました。RBS(ローリング・バック・ストレッチ)や大胸筋へのアプローチなど、前回のセミナーの際に教えていただいてからよく使わせて頂いていました。今日、復習として実演してもらい、より理解が深まりました。また是非、三浦先生のセミナーがあればお邪魔したいと思います。本日は実りの多い内容を多く詰め込んでいただきありがとうございました。また宜しくお願いします。
・和気あいあいとした雰囲気で楽しく学べました。クライアントさんの将来の体のトラブルを防ぐ有効な方法と思いました。日々の施術に活かしていきたいと思います。
・背骨のナチュラルアーチの大切さを実感。姿勢の歪みを放置することで「元の形に戻れなくなるのが怖い」、その通りだと思いました。
・三浦先生の教えが全国に広がればと思います。面白くためになる授業、また受講したいです。ありがとうございました。
・今日はありがとうございました。授業でやっていること+αで深掘りできてよかったです。手技もどんどん使っていきたいと思います!
・今日は新しく発見できた授業でした!ありがとうございました!
・大変勉強になりました。復習にもなりました。次回も参加したいと思っています。
・忙しかったけど楽しいしわかりやすい。また絶対来てください。