2018年9月17日セミナー開催報告①

病院では原因が分からない痛み・しびれへの対応
~マッケンジー法の変法をご紹介~
講師 松本斉先生 壮快カイロプラクティック

セミナーの冒頭の模様をご紹介します!

■なぜマッケンジー法の変法か


本日のテーマの副題は「マッケンジー法の変法」です。なぜ変法なのか? 私は正規にマッケンジー法を学んだわけではありません。大川先生の著書『マッケンジーテクニック』(エンタプライズ刊)を読みこなし、さらに大川学院でのマッケンジーの授業、医学書の『標準整形外科学』、それぞれからヒントを得て自分でまとめて作ってきたのが今日の内容です。
ですから、例えば正規のマッケンジー協会主催のセミナーをご存知の方が見たら「これマッケンジー法じゃないよ」と言われても不思議ではないんです。それでも、大元の情報源はマッケンジー法の考え方ですから、あえて変法という位置付けにしてご紹介しようと思います。

日本カイロプラクティック医学協会(JACM)主催セミナー 「病院では原因が分からない痛み・しびれへの対応」 ~マッケンジー法の変法をご紹介~ 講師の松本先生
講師の松本先生。講義は「椎間板整復法構築の経緯」「椎間板変性の説明と発生の仕組み(仮説)」「好発部位と部位別症状」「実際の治療の構成」など、実際に現場でおこなっている方法をわかりやすく解説。午後は実技練習もおこなった。

■腰痛の80%は原因不明?


近年テレビなどでいろんな健康関連の番組をやっていますが、そこで言われる医学会の常識、「腰痛の80%は原因不明」とされていることは皆さんもご存じかと思います。私は初めてそれを聞いた時「そんなに多くはないだろう」との実感を持ちました。なぜかと言いますと、当院には「病院で原因がわからなかった」という腰痛の方がとても多く来られていて、その大半は今日の椎間板へのアプローチで解決出来ているからです。
1年前に、この考えを裏付けようと当院の患者さんの記録(カルテ)、一部ではありますが約300人を無作為に引っ張り出し集計してみたことがあります。すると8割は改善し、2割はこちらが改善と明確に記録する前に来院を中止された人(治ったからの可能性が高い)でした。
このように、当院の腰痛患者さんが医学界の常識としての原因不明の80%に含まれるとして、その8割は明らかに改善できているという実績がある。ですから、私は本当の原因不明の腰痛というのは4割程ではないのかという感覚を持っているんです。

■椎間板整復法(マッケンジー法の変法)構築の経緯


私は元々この治療業界にいたのではありません。以前は会社員を長くやっていて、2002年に大川学院に入学し、卒業する直前に「壮快カイロプラクティック」を開業しました。皆さんも経験がおありだと思うのですが、「学校で一通りいろんなことを習った」と。それで実際に現場に出て患者さんを前にしたけども「え! どうしたらいいの?」と戸惑ってしまった。そういうことがあったことと思いますが、実は私もそうでした。
開院当初はトリガーポイントセラピーをメインで施術していまして、患者さんの辛い体が楽になる、という経験はしていたんです。じゃあ、例えば腰が痛い人はそれで腰痛が治ったのかというと、治ってはいない。そういう方が多かった。
「なぜこんなことが起こるんだろうか?」。そう考えた時に「何か治療の軸となるものが欲しい」と思いました。その時は時間がいっぱいありましたから、早速勉強してきたことを振り返って本をひっくり返し、いろいろな情報を自分の中で組み立て直してみたんです。その中で「あ、こういうことだな!」と腰痛治療に関する気づきを得ました。
それから早速患者さんに、「仮説ですが、私は椎間板に原因があると推測しています。その考えのもとで施術すれば回復していく可能性があります」と説明し、ご協力いただく了解を得てこの方法を試してきました。おこなってくる中で軌道修正しながら出来上がったのが今日の椎間板整復法、つまりマッケンジー法の変法なのです。

午後は腰椎の椎間板へのアプローチも実演
午後は腰椎の椎間板へのアプローチも実演

■椎間板変性とは


私は多くの腰痛の原因は「椎間板変性」と考えているのですが、椎間板変性とはどういうものなのか? ひとことで言えば「椎間板ヘルニアに向っている途中」と私は定義しています。これは病院での、腰痛患者さんに対しておこなわれる検査との兼ね合いから選んだ結論です。
病院の検査というのは皆さんご承知のとおり、基本的に画像診断です。レントゲンかMRI検査、だいたいその辺りだと思うんですが、要するに「原因がわからなかった」=「画像では異常が見つからなかった」ということです。画像には出ないけど痛みやしびれなどの症状がある。これが、腰痛は80%が原因不明と言われる所以だと思うんです。
では、体の中では実際にはどういうことが起こっていると私は予想しているか。患者さんには今から実演するように、ホワイトボードに椎間板のイラストを描きながら解説しています。椎間板変性というのは(図を描きながら)、このように椎間板の前から後ろに対して亀裂が入り、その亀裂に髄核が移動してしまった状態、のことを指します。

椎間板のイラストを使ってわかりやすく説明
痛みやしびれが出るしくみを椎間板のイラストを使ってわかりやすく説明