2018年7月16日セミナー開催報告②

治し方は体が知っている!「ほんの少しの刺激を与えるだけの多次元操体法Ⅱ」「たわめ」と「釣り合い」
  講師 大内和幸先生 南福島整体院

■コンビニのアルバイトさんの話


感心することがありました。コンビニでお釣りをもらう時に、これが実践できている方がおられたんですね。若いので学生のバイトさんだと思うんですが、私が千円札を出し、お釣りをもらうために手を出しました。そしたらそのアルバイトさんはお釣りが手に渡ったのを確認してフワッと手を離されたんです。「えっ!この方出来てる!」と思いました。
たぶん、親のしつけや、または生まれ持ったものもあるとは思うんですが、このように出来ている方がいると私は感心するんですよ。年季の入った店員さんでしたら当然できなくちゃならないと思うんですが若い方がやられていますから。お店から出てくる時に思わず二度見してしまいました。
このように「やさしく触れる」というのは皆さんも出来ているとは思うんですが、あらためて日常生活から見直していただけるといいのではないかなと思います。

■「たわめ」と「釣り合い」


前回は「つま先上げ」や「膝倒し」、「足突き出し」という操法をやりましたが、その時、体が微妙にグーッとなったと思います。「捻じれ」ともいいますけど、これを「たわめ」というんです。例えば、竹でもいいんですが、このような針金で「たわめ」を説明するとどうなるか。この針金が体全体だと思って下さい。操法で負荷をかけた時、一番力が強くかかっているのはどこかというと、グーッと針金が曲がったところではなく、操体法の場合はこの全部にかかっているということなんです。
例えば「つま先上げ操法」をやった時、つま先からのエネルギーが体全体にグーッと伝わるためにはこの「たわめ」が必要です。そのためには「釣り合い」も要ります。

針金を例に「たわめ」を説明する大内先生
針金を例に「たわめ」を説明する大内先生

■「たわめ」による力は体全体に伝わる


「釣り合い」はクライアントさんとの「力比べ」ではないんです。「つま先上げ操法」では、上げたつま先に抵抗をかけますが、これがクライアントさんとの力比べになってしまうと、体はあっちこっちに動いて安定しなくなります。50:50の力ではなくなり、圧がかからなくなるんです。
「力比べ」ではなく、釣り合って安定しているときに「たわめ」が生じます。「たわめ」による力は体全体に伝わる。自分もこのことがわかるようになってから操法の精度がグンと上がりました。「もうちょっと圧が必要だな」「力がいるな」というのもわかってくるんです。最初は感じなくても、やっていると段々わかってきます。

■「釣り合った」だけで効く


これが通らないと操体法というのは意外と決まりません。でもこれが出来れば操体法を始めたばかりの方でもバーンと一気に変わっちゃう。これが操体法の面白いところです。
操体法には「下手は下手なりに上手くいく」ということわざがあります。素人の方がやってバーンと効いちゃうことがあるのは、変な思い込みがないからなんです。「ここに同じ力をかけて釣り合えばいいんだな」と、言われたことをちゃんとやって、釣り合っただけで効いちゃうんですよ。
いろいろ考えすぎると変な力が入る。だから無心がいいんです。「只々、釣り合う」「只々、寄り添う」。「寄り添う」というのは後ほど説明します。
「たわめ」が決まると圧がかかります。先ほどお話した「圧が外圧よりも高い時、エネルギーは内側に降り注ぐ」というテネモス理論です。エネルギー、回復力が体に発生するんだと思います。実技をやるときはこの「たわめ」と「釣り合い」ということを頭に入れてやってみてください。

■安心する触り方の実践


私がクライアントさんに触れる時に気をつけていること、やさしく触れるということですが、具体的には「小指から触る」ということです。
例えば、今から〇〇さんの肩に触ってみますので、どっちが安心感があるか感じてみてください。
「手全体で触った時と、小指から先に触った時、どちらが安心感がありましたか?」
「後の方です」
このように、小指から触られると人間の体というのは安心するんです。フワーッと触れることになりますから。これは検査でも施術でも何でもそうです。これも後ほど実技をする時は頭に入れておいてください。

■「寄り添う」とは


先ほど「寄り添う」と言いました。何か自分に嫌なことがあった時、アドバイスをもらうよりも、只々、傍にいて何も言わないんだけど寄り添ってくれる。ご夫婦の方は一番わかると思うんですけども、それが大事じゃないかなと思うんですね。
鈴木秀子さんという方をご存知の方はおられますか? シスターの方なんですが、この鈴木さんが書かれた本に『死にゆく者からの言葉』(文春文庫)というものがあります。人の死に対する本で、これは内容としては物凄く重いです。重いんですが、人の心に寄り添うとその方がどうなるか、ということが書かれています。
40代で癌にかかった方のエピソードが載っています。その方はキャリアウーマンで、これまで「自分は凄いんだ」と人を全然受け入れなかった方だったんです。鈴木さんもはじめは「嫌だな」と思ったそうです。その鈴木さんがその方に寄り添って、寄り添って、そしたらその方は亡くなる間際に心を開かれました。大粒の涙を流され翌日に亡くなられたと、そういう話が載っています。
自分はこの本を読んで「寄り添うというのはこういうことなんだな」とあらてめて実感し感動したんです。もし興味がある方は読んいただくと、人との接し方が変わってくるんじゃないかなと思います。
それではここからデモに入らせていただきます。

実際に症状がある参加者の方もモデルにデモンストレーション ビフォーアフターの変化をみてもらった
実際に症状がある参加者の方をモデルにデモンストレーション。ビフォーアフターの変化にご本人もびっくり!
膝倒し操法を練習する参加者の皆さん
膝倒し操法を練習する参加者の皆さん

■皆さんの感想


  • 本日はありがとうございました。2回目ということもあって自分でも理解できることも多くなったようです。次回も楽しみにしています。
  • 仙台の講習にも通っていますが、また大内先生の細やかな説明で一層深い気付きが出来ました。ありがとうございました。
  • 今回も大変興味深く楽しく学ぶことができました。前回受講していたおかげでよりスムーズに理解が進んだように思います。さっそく実践していきます!またよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
  • 練習で自分の体調がよくなりました。ありがとうございました。
  • 今回で2回受講しましたがより深く理解できた気がします。今後も更に勉強していきたいと思います。時間と場所のタイミングが合えばよいのですが。
  • 明日から使える手技が学べました。
  • 少し本で勉強してまた参加できたらと思います。興味深いと思いました。
  • 今日はありがとうございます。勉強になりました。
  • 小さな動きで大きな変化を感じる幸せを頂けました。楽しい一時をありがとうございます。頑張って自分のものとして使わせてもらいますね。